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バイオ研究成果を事業化
   大阪生物環境科学研究所
   モリタ食材開発研究所と業務提携
 好塩微生物の世界的研究者である理学博士・森下日出旗氏が主宰する大阪生物環境化学研究所(茨木市真砂3-4-30)は、このほどバイオテクノロジー分野での研究成果を具体的に事業化し、生活および地球環境問題の改善に取り組むため研究開発提案型企業であるモリタ食材開発研究所(大阪市城東区今福南1-2-3、守田悦雄社長)と業務提携し、効率的、合理的な事業展開を図ることになった。


 大阪生物環境化学研究所は、前大阪市立環境化学研究所・研究主幹の森下日出旗氏が平成6年に定年退職後設立したもので、これまでに数々の微生物の有効利用に関する研究開発成果を発表し、環境問題の改善、解決のため提案実用化に務め、バイオテクノロジー分野でその技術が高く評価され、話題を提供してきた。


 なかでも、大阪道頓堀川の研究では、川の水を使ったニジマスの生育研究を手掛け、ふ化や飼育に成功し、また大阪の水道水のカビ臭物質の除去に有効な微生物の発見に成功するなど、身近な生活に関係する研究成果発表している。最近では、バイオテクノロジー技術を駆使して食品、化粧品、土木など業界のかかえる問題に対しても積極的に取組んでおり、その技術は永年の豊富な知識と経験から裏付けされたユニークで、画期的なものとして極めて評価も高い。


 一方、モリタ食材開発研究所は、植物性低カロリー甘味料として広く使用されているステビア甘味料を企画開発、企業化に取組、甘味資源の創造に大きく貢献し、またバイオテクノロジーの食品分野への有効利用にいち早く取組、昭和57年に14日間で醤油を製造する技術を開発、発表し、今日の食品分野でのバイオテクノロジーの応用を促すきっかけを作るなど数々の食品企画および技術開発を手掛けている。


 最近では同社が独自の異業種交流会を組織し、異業種の関係会社の要請に対しても積極的に経営戦略の助言、指導を行い、研究開発型企業間の提携化も支援している。


 今回のモリタ食材開発研究所は、大阪生物化学研究所のブレーン的役割を担い、両社の提携は、研究開発企業同士が、それぞれの専門分野での技術、経験、実績を生かし、新しい研究開発提案型企業の事業を一体となって、相乗的に生活および地球環境問題の改善、解決に取組、大手企業とは異なる独特の事業展開を行い、社会的貢献をしようとする新しい試みである。


 すでに、大阪生物化学研究所が開発した新しい汚水処理技術については大手食品メーカーでも従来の汚水処理技術では解決出来なかった画期的な処理法として評価され、各方面から照会提携の申し入れがある。


 今後、同社は食品メーカーの汚水処理、生活汚水処理などの浄化技術を中心としてあらゆる産業分野にバイオテクノロジーの導入を図り、豊かな生活環境、地球環境の改善と産業の発展に貢献するため、広く新技術の公開を知的所有権等の対策が完了したものについて随時発表し、実用化していく意向を示しており、今後の動きが注目されるところである。

食品化学新聞 1996年(平成8年)5月23・30日(合併号)

  永年の経験と実績から起業家、中小企業の事業戦略を助言・提案し、
  明日の繁栄を支える ㈱ モリタ食材開発研究所。

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